モロッコ マラケシュ ラ・マムーニア100周年

伝説ホテルの新たな歴史を刻む
美しく壮大な祝宴

2023年の後半から、アフターコロナということで、再び世界の空に飛び出した美プレミアム編集部ですが、今年一番心に残った取材ベスト1は、モロッコ・マラケシュにあるラグジュアリーホテル「ラ・マムーニア」の100周年記念イベントです。 
これは「素晴らしい」「美しい」という言葉で片付けるにはスケールが違う。まさに歴史に残る特別な時間に立ち会えたという心に残る取材でした。

「貴婦人の宝石」 「マラケシュの貴婦人」 と呼ばれるラ・マムーニアは、チャーチル元イギリス首相が「世界で一番美しい場所」と称し、エリザベス女王をはじめ数々のVI Pが愛した伝説のホテル。創業1923年、今年2023年に100周年という記念すべき年を迎えました。
美プレミアムでは2014年のマラケシュの旅企画でこのホテルを紹介していますが、今回の滞在は想像を上回る、驚きと衝撃の連続でした。
ラ・マムーニア は2009年に世界的に著名なデザイナー、ジャック・ガルシアによってリニューアルされましたが、コロナ禍の2020年に世界的に活躍するパトリック・ジュアンとサンジット・マンクによって大規模なリニューアルが行われ、そして2023年、再びジュアンとマンクによって100 周年記念リノベーションがなされました。伝説のホテルの新たな姿が100周年記念イベントでお披露目されることになったのです。

10月5日
マラケシュのラ・マムーニアに到着

すでに前日からスタートしていたラ・マムーニア100周年記念イベントは、大勢の取材陣と関係者が見守る中、ホテルのロビーで、赤い幕が開かれるその時を待っていました。
挨拶するのは、世界の独立系ホテルの中のナンバー1、ベストジェネラルマネージ ャーに選ばれたこともあるピエール・ジョシェム総支配人。そしてリノベーションを手がけたパトリック・ジュアン氏とサンジット・マンク氏も壇上でスピーチしました。そして、赤い幕が下ろされた途端、歓声が!
こちらがラ・マムーニアの新たな象徴となる「100 周年記念シャンデリア 」です!

シャンデリアは2連のネックレスの形をしています。モロッコの伝統的なジュエリーから着想を得たもので、ホテルがある古都マラケシュの伝統的な文化と、国際的な文化へのオマージュを表現。

そしてゲストたちは前庭で開かれたカクテルパーティへ。フィンガーフードとともに振舞われたのは「テタンジェ」のラ・マムーニア ロゴ入りエチケットのシャンパーニュ。そしてフランスを中心にヨーロッパで「ネオクラシカル(新古典主義)・ピアニスト」として人気を集めるソフィアン・パマートさんのステージが繰り広げられ、美しいピアノの音色に酔いしれました。

ソフィアン・パマートさんのエモーショナルなピアノ演奏。パマートさんのお母様の祖父はモロッコのご出身。素顔のパマートさんはとてもチャーミングで親日家でした。

10月6日 ラ・マムーニア滞在2日め
世にも美しきガラディナー

10月6日は、世界中から集まったVIP、顧客、ジャーナリスト350人を招いてガーデンでのガラディナー・パーティが開催されました。集まった人々の上品で華やかな装いは、男性はブラックタイ、女性の大半がロングドレスという正装。ヨーロッパの社交界ここにあり、といった感じの煌びやかなソワレです。

美しい女性ヴァイオリニストの演奏で注目を集めた後、鮮やかなピンクの幕が颯爽と下ろされた瞬間、ゲストたちが目にしたものは……
な、なんと! 広大な敷地のラ・マムーニアを象徴する広大なガーデン中央の並木道に、120メートルのロングテーブルが登場!こんな夢のようなテーブルで、シェフ・ジャン-ジョルジュ・ヴォンゲリステンによるディナーと、パティシエ・ピエール・エルメによるデザートがふる舞われました。
テーブルウエアは、ラ・マムーニア100周年を記念したベルナルドとコラボしたスペシャルプレート。用いられた絵は一般公募の中から選ばれた高校生によるもので、ラ・マムーニアのホテルが描かれています。テーブルの中央に延々と続く花装飾はラ・マムーニア専属のフローリストによるもので、花とともにキャンドルの光がゆらめいています。そこに正装した紳士淑女350名が着席。何もかもが夢のように美しくて幻想的な100周年を祝う宴です!

シェフ・ジャン-ジョルジュ・ヴォンゲリステンとともに全力を尽くした料理・サービススタッフは、驚きの390人! ディナーの最後にスタッフが登場し、大きな拍手が送られたのは感動的でした。

10月7日 ラ・マムーニア滞在3日め
想像を超えた壮大なスケール
Grande Soireeグランド・ソワレ

10月7日、一週間に渡って行われた100周年記念イベントの締めくくりは「グランド・センテナリー・イブニング」 です。
モロッコ国内のVIP、そして世界各地から招待された総勢 2000名余りのゲストが、ラ・マムーニア100周年のお祝いに招かれました。
ホテルの中や前庭だけでなく、広大な敷地全体がパーティー会場という、前代未聞の壮大なスケールのグランド・ソワレには、驚きました。

ステージでは、世界的な振付師のサデック氏と 60 名の地元ダンサーによるショーが観客を沸かせました。「継承と共有」を重視するラ・マムーニアの価値観を表現した圧巻のパフォーマンス。また、直前に被災したモロッコの地震の犠牲者への追悼を込めて、モロッコの歌姫オームはソフィアン・パマートのピアノ伴奏に合わせてモロッコ国歌を、モロッコ・フィルハーモニー管弦楽団の合唱団と共にハムザ・ ラビットが「ラ・マルシェ・ヴェルテ」を、そして、世界的スターの ミーカもステージに登場。

ソワレの終盤、突然なんのアナウンスもなく、夜空にマラケシュへの感謝のメッセージと、ラ・マムーニアのロゴが浮かび上がりました。それは500機のドローンによる光のメッセージ。その後、無数の花火がこれでもか!というほど打ち上げられました。そこにいる誰もが言葉を無くすほど感動し、みんなの気持ちが一つになっていくような、不思議な感覚を覚えました。こんなにも素晴らしい、不思議で美しい時間を体験できたことに、感謝したほど。

ピエール・ジョシェム総支配人は「一連の 100 周年記念イベントは、ラ・マムーニアが 歩んできた歴史と、その歴史の中で、モロッコ文化の魅力を世界に伝える役割を担ってきた 功績を称えるものでした。私たちは、これまでの 100 年の中で達成してきたことを誇りに思うとともに、次の 100 年でも世界中の旅人をお迎えできることを楽しみにしています」 と、コメントしています。
後にピエール・ジョシェム総支配人に、ちょっと愚問ではありましたが質問してみました。「今回の100周年イベントは成功したと思いますか?」ーー彼はキッパリ言いました。「私たちは皆さんのおかげで、やり遂げ、そして成功しました。イベントに参加された人びとの心に、ラ・マムーニアの歴史と素晴らしさの”心のスタンプ”を押した、と思っています」

その「スタンプ」を心に刻んだ美プレミアム編集部は、すっかりマラケシュ、そしてラ・マムーニアのファンとなって帰国しました。この世紀の100周年イベント、リニューアルしたラ・マムーニアの見どころ、マラケシュの街のレポートは、次号の美プレミアム1月17日発売号でお届けします。
雑誌発売後、現地で撮影した動画を含め、改めてwebでレポートをお届けする予定です。どうぞお楽しみに!

La Mamounia ラ・マムーニア
公式HP/https://mamounia.com/

*お問い合わせ
ケントス・ネットワーク内コンシュマーサービス
TEL: 03-3403-5355
HP: http://www.kentosnetwork.co.jp

写真・ヒロ松井
文・美プレミアム編集部

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