Piper-Heidsieck_2023

2023年10月19日

Piper-Heidsieck
パイパー・エドシック

※美Premium No.39 (2023.10.24)掲載

マリー・アントワネットに献上された
洗練を極めたシャンパーニュ

「王妃にふさわしいシャンパーニュを」…
創業者による強い想いから生み出された
洗練を極めた歴史あるメゾンの味わいに注目

Photo: Akito Goto

大胆なフレッシュ感と
エレガンスが追求された泡

　パイパー・エドシックは、フローレンス＝ルイ・エドシックが１７８５年に創業した歴史あるシャンパーニュメゾン。「王妃にふさわしいシャンパーニュを」…当時、その創業者による強い想いから生み出される洗練を極めたシャンパーニュは、宮廷で人気を博すようになり、当時のフランス王妃マリー・アントワネットに献上されたほどです。その後、フローレンスの甥のクリスチャン・エドシックとアンリ＝ギョーム・パイパーが加わり、フローレンスの死後、2人が事業を継ぐことになり、ハプスブルク家など、14の王室と宮廷の王室御用達の名誉を受けることになりますがクリスチャンが他界したことでパートナーシップの終焉を迎えます。しかし、未亡人となったマダム・クリスチャンが、他でもないアンリ＝ギョーム・パイパーと再婚。「パイパー」と「エドシック」はひとつとなり、2つの家名は分かつことのできない絆として新たな歴史が始まりました。

　今世紀で最も多くの受賞歴を誇るシャンパーニュメゾンといわれているパイパー・エドシックは、ジュエリーやファッション、映画とのコラボレーションなど、華やかなる世界との関係も拡げ、カンヌ国際映画祭、アカデミー賞授賞式でも公式サプライヤーを務め、スポーツ界でも全豪オープン公式シャンパーニュとなるなど世界的な舞台を彩っています。

2018年よりシェフ・ド・カーヴを務めるエミリアン・ブティヤ。インターナショナル・ワイン・チャレンジ（IWC） 2021では、スパークリングワインメーカー・オブ・ザ・イヤーを受賞。

　また、シャンパーニュ地方で育てられる黒ぶどうをオマージュした最新作エッセンシエルブラン・ド・ノワールは、２０１８年からパイパー・エドシックのシェフ・ド・カーヴを務めるエミリアン・ブティヤが1から手掛けたキュヴェ。繊細なフレッシュ感と、口当たりのよさ、果実味が際立ち、伝統的な基準に縛られることなく、大胆なフレッシュ感とエレガンスが追求されたその味わいが注目されています。

Essentiel Blanc de Noirs

［エッセンシエル

ブラン・ド・ノワール］

¥10,120

五感を楽しませる繊細な味わい。特にフレッシュ感が際立ち、香りは黄色のフルーツからやがては赤や黒のフルーツへと変化し、ハチミツやパプリカのスモーキーでスパイシーな香り。その味わいはキレ良く、同時に芳醇。ほのかなシトラスフルーツの後に、広がるラズベリーとマートルリーフ。フィニッシュは凜とした上品さのあるまろやかさ。繊細なバランスが表現。エクストラ・ブリュットのドザージュによって3 年熟成させたこのキュヴェは、無限のペアリングの可能性へと扉を開き、美食の世界を引き立てます。

右／Essentiel Blanc de Blancs
［エッセンシエルブラン・ド・ブラン］
¥10,120
長期熟成による豊かな味わい。フレッシュながらも気品あるスタイルのシャンパーニュ。最低36カ月熟成。リザーヴワイン約30～35％使用。キラキラ輝く美しい淡い金色の泡に魅了。

左／Essentiel Extra Brut
［エッセンシエルエクストラ・ブリュット］
¥9,350
メゾンの真髄を象徴するエクストラ・ブリュット。長期熟成、ロー・ドザージュで造られる味わいは、いきいきとした香りと共に、力強く、甘く優美な香りが堪能。

　20年前から持続可能なぶどう栽培・ワイン醸造と環境保護に取り組み、環境への優しさにも配慮。２０１５年には、すべての自社畑がＨＶＥ（環境価値重視）レベル3とＶＤＣ（シャンパーニュにおける持続可能なぶどう栽培）のダブル認証を取得。２０２２年にはB Corp認証も取得。２０２５年までにすべての契約栽培農家のＶＤＣ認定取得を目指すというメゾンの決意が現れています。