Deutz
ドゥーツ
※美Premium No.45 (2025.10.29)掲載
繊細な調和から生まれる色褪せない美しさ
誠実さと時を超えるエレガンス
シャンパーニュ文化の発展を今日まで支えてきた歴史が育む老舗メゾン
グランクリュの村─アイ村の光を纏うシャンパーニュ ドゥーツの輝き
優れた2018ヴィンテージを2つの単一 「区画」「品種」で表現
Photo: Akito Goto
歴史が薫るアイ村の地で
輝きを紡ぐ老舗メゾンの泡
1838年、ウィリアム・ドゥーツとピエール・ユベール・ゲルデルマンによって、グラン・クリュの村─アイ村に誕生したドゥーツ。シャンパーニュの伝統を大切にしながらも、果実の生命力と自然のリズムを尊重し、繊細な調和と透明な輝きを追い求めてきた老舗メゾンです。アイ村は、ピノ・ノワールとシャルドネの両方がグラン・クリュに格付けされた唯一の村。その地に本拠を構えるドゥーツは、創業当時からこのテロワールの個性を表現することに情熱を注いできました。現在は46 haの自社畑を所有し、環境価値重視(HVE)認証を取得。そのうちの多くが有機転換中で、自然との調和を目指す姿勢が貫かれています。ぶどうの多くはアイ村を中心に、半径20 km圏内のグラン・クリュとプルミエ・クリュから厳選。手作業で収穫されたぶどうは、地下約30 mに広がる歴史的セラーでゆっくりと熟成されます。その哲学は、余計な介入を排し、自然が育むピュアな美しさを映し出すこと。「ブリュット・クラシック」をはじめとする数々のキュヴェに、ドゥーツが描く理想の姿が息づいています。
中でも注目すべきは、アイ村のピノ・ノワールにオマージュを捧げた「オマージュ ア ウィリアム ドゥーツ」です。ラ コート グラシエール 2018は、南向きの畑でたっぷりと太陽を浴びて育ったぶどうが生みだす、ピノ・ノワール100%の逸品。グレープフルーツや洋なしのような香りに、ブリオッシュやバターのニュアンスが印象的。豊かな凝縮感と清らかな酸が調和しています。一方のミュルテ 2018は、繊細で上品な表情が魅力。ハーブを思わせる植物的なアロマが優しく広がり、滑らかな舌触りの中にアイ村特有のミネラルと塩味が感じられます。軽やかでありながら芯のある、気品あふれる味わいです。


Hommage à William Deutz La Côte Glacière 2018
[ オマージュ ア ウィリアム ドゥーツ ラ コート グラシエール 2018 ]
¥27,500
ピノ・ノワール100% ドザージュ:7g/L
ドゥーツが誇るピノ・ノワールの真髄を讃える“オマージュ”シリーズのひとつ。2018年ヴィンテージは、力強さ、フレッシュさ、エレガンスを兼ね備えた特筆すべき年。複雑で表情豊か、そして繊細なワインがアイ村のテロワールの個性を見事に体現。凝縮感とエレガンスが、美しく調和した一本。
これらのキュヴェを手がけるのは、2022年に就任した醸造責任者カロリーヌ・ラトリーヴ氏。ランス出身の彼女は、ルイ・ロデレールやボランジェなど名門で経験を重ねた、ピュアさと精度の高さで知られる女性醸造家です。「果実の真実をそのままに。透明感と奥行きを併せ持つワインを」…そんな想いのもと、ドゥーツに新たな風を吹き込んでいます。果実の質を何よりも大切に、テロワールの声に耳を傾ける。長い熟成がもたらす深みと静かな輝き。一杯の中に広がるのは、時を経ても色褪せない美しさ。それはまさに、ドゥーツが掲げる信念「バランス・フィネス・ブリリアンス」。エレガンスと誠実さを宿した、永遠に寄り添うシャンパーニュです。

Hommage à William Deutz Meurtet 2018
[ オマージュ ア ウィリアム ドゥーツ ミュルテ 2018 ]
¥27,500
ピノ・ノワール100% ドザージュ:5.6g/L
ドゥーツが誇るピノ・ノワールの真髄を讃える“オマージュ”シリーズのひとつ。アイ村の偉大なピノ・ノワールが持つ、自然なエレガンスを体現しています。純粋で繊細、そして完璧なバランスを備えたスタイル。ピュアな味わいと張りのあるミネラル感は、創業者ウィリアム・ドゥーツの精神を継承するにふさわしい一本。




Champagne Deutz
日本とは深い縁があり、19世紀後半には日本への輸出を開始。日本とシャンパーニュを結んだ先駆者。
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