Rare Champagne
レア・シャンパーニュ

※美Premium No.39 (2023.10.24)掲載

マリー・アントワネットに献上した
革命的な気高さを誇るシャンパーニュ

フランス王妃マリー・アントワネットに献上された
宝石のようにキラキラと煌めく美しき黄金色の泡
まるでティアラを纏ったような気高きシャンパーニュ

Photo: Akito Goto

シャンパーニュを特別な存在へと
昇華させる類稀なるビンテージ

　創業者のフローレンス＝ルイ・エドシックが、マリー・アントワネットに最初に献上したシャンパーニュに起源をもつレア・シャンパーニュ。その「王妃にふさわしい」極上キュヴェには、ガラス職人が手吹きした「パント・マジュール」という、メゾンを象徴するボトルが使用されています。このパント・マジュールは、18世紀の創業以来使用され、左右非対称の形状という手作りならではの特徴から「完璧な不完全さ」とも称され、貴族に捧げる最高のシャンパーニュ用のボトルと呼ばれているほど。そして、光輝くぶどうのツルをモチーフにしたデザインのティアラのような装飾は、このシャンパーニュをさらに特別な存在へと高め、まるで宝石のような印象を与え、現代の女性をも虜にしています。この革命的な気高さを誇るシャンパーニュは、シェフ・ド・カーヴによる特別な年にのみ造り出されるもの。

　フランスを猛暑と水不足が襲い、メゾンにふさわしいキュヴェを造ることは不可能だと思われていた１９７６年の夏。卓越したワイン醸造家が集結し、知識と創造力により、制御不可能と思われた自然の力をコントロールし、素晴らしくピュアな味わいを産み出すことに成功しました。その名前の由来は、ファーストビンテージ誕生の背景に敬意を表し、レア（稀有な）と名付けられたことによるものです。

　特に今、注目されているのが燦然と輝く二面性を持つビンテージのレア２０１３。その際立つ個性の一部は、厳しい気象条件に耐えた結果もたらされたものです。二段階に分かれてその姿を現すことで、これまでにないテクスチャーを表現し、レア・シャンパーニュのスタイルをより豊かにしています。グラスに注がれた雫は、一目見ただけで、晴れ渡る澄んだ空を見た時のような喜びを感じさせます。その輝く泡の黄金色は、テイスティングを通して感じられる光放つアロマを予感させ、このビンテージに秋の日差しのような明るい風味を加えることに成功しました。

　シェフ・ド・カーヴが大切にするのは、グラン・クリュ、プルミエ・クリュなど、畑の等級に関わらず、土地が持っている表現力を判断してぶどう畑を厳選すること。レアの名前にふさわしいシルクのような飲み心地は、そうしたブレンディングアプローチから生まれています。

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